有名音楽プロデューサーの引退報道に思う自宅療養の現実

某有名音楽プロデューサーが引退するというニュースが

大々的に報道されましたが、このプロデューサーの

引退報道には大きなポイントがひとつあります。

それは、この人の妻が脳の病気を患っており、

長年にわたってその自宅療養の面倒を見てきたという事実です。

かつては夫婦揃ってヒット曲を連発する音楽ユニットだった人たちが

今はこんな生活を強いられているとして注目を集めましたが、

ここで感じたのは自宅療養の難しさです。

このプロデューサーの妻はくも膜下出血によって脳にダメージが残ってしまい、

長年にわたってリハビリ生活を送っています。

日常生活を送るほどには回復しているとのことですが、

かつてのように歌を歌えないばかりか、

本人の話によると「子供のようになっている」とのことです。

やはり脳のダメージは完全に回復しているわけではなく、

誰かが療養の面倒を見ないといけない生活のようです。

自宅療養であるものの、夫本人は音楽プロデューサーとしての仕事が

忙しいと思うので、妻の面倒ばかりを見ているわけにはいかないでしょう。

その両立となると相当な苦労だと思うので、

この度の引退報道では同情の声も多く集まっています。

しかし、これは多くの方にとって他人事ではありません。

ご家族に脳卒中を発症して後遺症が残ってしまった人や、

認知症を発症した人などがいると、このケースと同じような生活となります。

実際、訪問看護ステーションの利用者には認知症を

発症した方も多くなっています。

特に認知症は自宅と違う環境での療養になるとストレスのせいで

悪化のスピードを速めてしまうことも多いため、

自宅で訪問看護によるケアが望ましいと言われています。

まさにこのプロデューサー夫婦のような状況になるわけですが、

そんな時はご家族だけで抱え込まず早い時期から訪問看護など、

プロが関与することで効果的なケアをするべきだと思います。

そのことが認知症を発症したご本人だけでなく、

ご家族の負担を和らげることにもなります。

訪問看護ステーションvs病院の訪問看護 働くならどっち?

訪問看護の需要が高まっているため、

看護師の資格をお持ちの方の中には訪問看護師としての活躍を

視野に入れている方が以前より多くなっています。

訪問看護ステーションおとのいにも専門の訪問看護師スタッフが活躍中ですが、

実際に働くとなると、訪問看護師には2 つの選択肢があります。

1 つ目はおとのいのような訪問看護ステーション、

もう1 つは病院が行っている訪問看護です。

まず、訪問看護ステーションの特徴から。

介護保険の設置基準には、訪問看護ステーションの看護師設置は

常勤換算で2.5 人となっています。

最低限それだけの看護師スタッフを配置しなければならないので、

訪問看護ステーションの数が増えるということは

それだけ就職の選択肢も多くなります。

また、当然ですが訪問看護ステーションは訪問看護を専門的に行っているので、

訪問看護をしたいと思う方がその意向通りの職業に就くことができます。

病院の場合は病棟や他の科などと1 つの医療法人となっているため、

訪問看護をやりたいと言ってもそうはならない可能性もあります。

もうひとつ、訪問看護ステーションに言えることは、

それぞれのステーションに特徴があるということです。

ターミナルケアに強い、利用者ニーズに合わせた営業時間の設定など、

規模がそれほど大きくないゆえに柔軟な運営をしているところが大半です。

これはつまり、就職先を選ぶにあたって自分が取り組みたいこと、

自分の強みを活かせるところ、

といった具合に職場を選びやすいと言えるでしょう。

また、小規模でアットホームな運営をしているところが多いので、

急な休みなどにも柔軟に対応してもらえる可能性が高く、

のんびりと腰を落ち着けて働きたいという性格の方に向いているとも思います。

もう一方の病院については、組織が大きいところが多いため、

勤務体系などが組織的に確立されているところが多いように思います。

アットホームさや柔軟性はあまりないかも知れませんが、

幅広い知識を得たりバリバリと活躍したいという人には適している職場です。

どちらを選ぶかは人それぞれですが、訪問看護ステーションおとのいでは、

訪問看護ステーションならではの良さを活かした働きやすさを

常に追求していきたいと思います。

ターミナルケアは身体よりも心のケアが重要

ターミナルとは終末という意味で、

その終末期のケアをするのがターミナルケアです。

医師から余命が数ヶ月以内であると診断され、

今後の治療によって回復する見込みがない場合に施される看護サービスです。

治療の内容も延命や回復を目的とせず、

痛みと恐怖の緩和などが主な内容となります。

ここで「痛みと恐怖の緩和」とサラッと書きましたが、

実際の現場ではこんなサラッと表現できるようなものではないことを、

ここで書いてみたいと思います。

身体的な痛みなどの緩和は、薬を使うことでケアできます。

以前と比べると飛躍的に薬が良くなっているので、

同じターミナルケアでも以前より今の利用者様の方が

痛みを感じずに過ごせるかも知れません。

むしろ訪問看護のターミナルケアで重要だと思うのは、

後者の心のケアです。

人は死が目前に迫ってくると、表現しようのない恐怖を感じます。

「命まで取られることはない」というのは逆境になった時の

励ましに使われる言葉ですが、

その命まで取られようとしているのですから、

間違いなく人生の中で最悪の事態です。

もっとも、ある程度以上の年齢になって死を迎えることは、

「天寿を全うした」と納得できる部分もあるはずと思われるかも知れませんが、

人間は何歳になっても「あと少し」と思うもので、

納得しながら最期を迎えるというのは実に難しいことなのです。

訪問看護は自宅という住み慣れた場所での看護サービスです。

ターミナルケアを行う上で恵まれた環境とも言えますが、

だからといって病院と比べて何もかもがスムーズに進むかというと

そんなことも無いでしょう。

病院と違って住み慣れた環境だと精神的には安定しやすいですが、

その一方で何かあったときの緊急対応を取りにくいので、

そのことが利用者様自身の不安を増長させる可能性もあります。

長年一緒に生活をしてきたご家族ですら、

終末期を迎えた人と円満に接するのは難しいものです。

訪問看護のスタッフは専門家ではありますが、

ご家族のような長年の信頼関係があるわけではありません。

その中で信頼してもらい、安心してもらう看護というのは、

やはりプロの仕事なのだと思います。

ご存知ですか?訪問看護と訪問介護の違い

訪問看護と訪問介護。

この2 つは言葉が似ているため似たようなものと思われている方が多いのですが、

実は似て非なるものです。

訪問〇〇の利用を検討されている方にとって、

訪問看護と訪問介護のどちらが必要なのかを判断する上でも、

両者の違いを分かりやすく解説したいと思います。

訪問看護とは、その名前の通り看護師が自宅などに

お伺いをして看護サービスをご提供します。

訪問看護ステーションおとのいも、

こうした訪問看護サービスを提供する事業者です。

もうひとつの訪問介護は、お伺いをするスタッフの資格がホームヘルパーです。

看護師は専門の学校を卒業した上で国家資格を

取得する必要のある医療従事者ですが、

ホームヘルパーは特に資格試験があるわけではなく、

養成講座を受講した人が取得できる資格です。

この違いは、提供できるサービスに表れています。

訪問看護は看護師が病院で行っているような医療行為を実施することができます。

典型的なのは注射や採血、点滴と言ったような針を刺す行為で、

その他にもカテーテルの管理や導尿、床ずれの処置などといった行為も行います。

訪問介護の場合はホームヘルパーにそういった行為が認められておらず、

食事やお風呂、排せつといった生活面でのお手伝いがメインとなります。

基本的に両者は役割が異なるため、

それぞれが役割分担をしながら利用者様のお世話をするという形になります。

では、訪問看護と訪問介護のどちらを利用するべきか悩んだ時は

どうすれば良いのでしょうか?

実は利用者様やご家族がその心配をする必要はありません。

その判断は専門家であるケアマネージャーが行うため、

利用側はご本人の状況や生活に関することをできるだけ

正確にケアマネージャーに伝えるようにすれば適切に判断されます。

ちなみに、訪問介護にはホームヘルパー以外に

介護福祉士という国家資格を持った人たちが関与することもあります。

この資格はホームヘルパーよりも専門性の高い福祉の資格ですが、

医療行為を目的としているわけではないので、

やはり医療に関する行為となると訪問看護師の出番となります。

訪問看護ステーションはスキルと経験の宝庫

病棟で勤務している看護師と、

訪問看護師は同じことをやっているように見えて、

実はかなりその内容は異なります。

もちろん同じ看護師免許でその職に就くことはできるのですが、

仕事を通じて身につくスキルにもずいぶん違いがあります。

訪問看護の現場は、言うまでもなく利用者様の居宅です。

病院ではないので設備面でもまるで違いますし、

そもそも居宅というのは医療を受けるための空間ではありません。

そのため、訪問看護師はその場所で少しでもうまく看護を提供するために

さまざまな工夫をしています。

この工夫の積み重ねが、看護師としてのスキルをどんどん高めていきます。

当初の予定通りの看護内容とはならず利用者様に何か急な変化が起きていたり、

想定外のことが起きることもあるでしょう。

そんな時に冷静に対応する訪問看護師の姿は、

ご家族から見ればとても頼もしいプロに映るはずです。

これこそが訪問看護の現場で、実際に活躍している看護師さんにとっては

これがやりがいだとも言います。

また、訪問看護の現場では利用者様やそのご家族からさまざまな相談や

質問を受けることがあります。

目の前にいるプロに色々と相談したいのは利用者様にとって自然なことですが、

逆に考えるとそれだけ頼りにされているということです。

そんな場面を経験するうちに即答できるだけの知識が

どんどん身についていきますし、コミュニケーションスキルという

現場でしか鍛えることができない能力も身につきます。

訪問看護ステーションは、そんなノウハウの宝庫です。

看護師としてのスキルを磨きたい、もっと何でもできる看護師になりたいと

お考えの方にとっては理想的な環境だと思います。