ターミナルケアは病院だけでなく、介護施設や在宅でも行うことが可能です。
ただ、一言にターミナルケアといっても、
ケアを受ける場所によってメリットやデメリットが異なるため、
今回はこのことについてご説明したいと思います。
今後ターミナルケアを受けることを考えているご利用者様やご家族の方は、
ぜひ参考にして役立てていただきたいと思います。
■病院や介護施設でターミナルケアを受ける場合のメリットとデメリット
病院や介護施設でターミナルケアを受ける場合の一番のメリットは、
安心感だと考えられます。
病院や介護施設には医療に従事している方や介護スタッフが常にいるため、
万一ご利用者様に何かあったとしても、
すぐに対応してもらえる安心感があります。
また、在宅ケアのようにご家族が24時間体制で対応する必要がないため、
ケアの負担が少なくて済むとともに、
ご家族の安心感にもつながると考えられます。
一方でデメリットとして挙げられるのは、
常にご利用者様のそばにご家族がいることができないということです。
容態が急変した時は臨終が近い時も含めて、
自宅にいる時のようにご家族が常にそばにいることができないため、
ご利用者様ご本人やご家族が不安を抱えてしまう可能性があります。
また、ターミナルケアの治療内容によっては、
費用がかさんでしまう場合もあります。
■在宅でターミナルケアを受ける場合のメリットとデメリット
在宅でターミナルケアを受ける最大のメリットは、
最後まで住み慣れた自宅で大事な時間を過ごすことができることだと思います。
常にご家族と一緒にいられることもご利用者様の心理的な負担を軽減し、
安心して生活できることにつながります。
これはご家族のメリットにもつながることで、
病院や介護施設などでターミナルケアを行う場合は
頻繁に施設に行く必要がありますが、在宅であればその負担が軽減され、
常にご利用者様の様子を見ることができます。
ただし、メリットとデメリットは表裏一体である側面があり、
在宅でターミナルケアを行う場合は24時間体制で
ご利用者様をケアする必要があります。
また、容態に応じて往診が増えた場合は費用が膨らむ可能性が
あることに加えて、いつでもすぐに往診に来てもらえるとは限りません。
このことから、在宅ケアはご利用者様とご家族がいつでも
一緒にいられる代わりに、いつ容態が急変するか分からないリスクや、
ご利用者様のケアのためにご家族に負担が掛かる可能性が
あることなどを考慮する必要があります。