訪問看護師のキャリアアップとは

超高齢社会とそれに伴う医師や入院ベッドの不足という社会問題に対して、

訪問看護師が有効な解決策になると期待されています。

このような状況の中で、訪問看護師として現場で

頑張っている方はもちろん訪問看護業界に興味を持っている方にとって、

将来どうやって働いていくかというキャリアプランを

考えることは非常に気になることではないでしょうか?

スキルアップや昇給などのために、

資格を取ることを考えている方もいらっしゃると思います。

看護師が取得できる資格は、以下の4つがあります。

・専門看護師
・認定看護師
・認定看護管理者
・特定行為看護師

専門看護師と認定看護師、認定看護管理者は

日本看護協会が認定する民間資格です。

民間資格といっても決してグレードが低いわけではなく、

この3つのいずれかの資格を持っていると、

資格を持っていない看護師よりもグレードが高いと認められます。

特定行為看護師は厚生労働大臣が管轄となり、

現段階では必要な研修や試験も正式に定まっているわけではないので

少し性質が異なりますが、一応資格に分類します。

以上の4つの資格のいずれかを取得すると、確実にスキルアップができ、

業務の裁量範囲が広がるというメリットがあります。

そのため、現場での信頼も積み重ねていれば管理職に昇進する道が開け、

その結果給料も上がる可能性があります。

実際に医療の現場では、看護師への期待もあって

副院長として看護師を据える病院も珍しくありません。

訪問看護師として長期に渡ってケアの現場に関わると共に、

将来のキャリアプランを考えるなら、

資格を取ることはとても有効だと思います。

ただし、メリットだけではなくデメリットもあります。

それは、資格を取るために通常業務をしながら勉強する時間も

確保しなければならず、テキストの購入や夜間学校に通うための

費用がかかるというところです。

訪問看護師の業務そのものが大変労力が必要なものですが

それに加えて勉強もしなければならないとなると、

かなりの気力と労力が必要とされると思います。

また、「当院のレベルでは立派な資格は必要ありません」と

考える施設に勤務していると、どんなにいい資格を

取ったとしても昇進や昇給に期待ができないケースもあります。

これらのデメリットについては、勤務している施設と

よく相談することで解消されることがあります。

訪問看護ステーションおとのいは、

看護師が働きやすい環境が整ってこそご利用者様が

安心してケアを受けられると考えているので、

資格の取得やその際に不便に感じていることがあれば、

遠慮なく相談して欲しいと思っています。

特定行為研修を受けた看護師の役割とは?

看護師が医師の作成した指示書に則って看護活動を行うことを、

特定行為といいます。

特定行為ができれば、在宅看護が今よりもスムーズに、

かつ安全に行えると期待されており、研修制度が設けられています。

特定行為研修は、厚生労働省がしていている

指定研究機関で受けることができます。

この研修を受けるには、3年から5年以上の実務経験が想定されていますが

必須条件ではなく、看護の知識と経験を応用して、

チームの連携が必要となる現場のキーパーソンとして

機能できるものとされています。

そのため、ある程度の実務経験や積極的に動くことができる人であれば、

研修を受ける条件に当てはまるのではないかと思います。

この特定行為研修を受けた場合、

その看護師の役割がどう変わるのか気になるところだと思います。

2015年に開催された看護師特定行為研修指導者講習会によると、

研修を受けた看護師には以下に挙げるような役割を

担ってもらいたいという意見が出されました。

・医師やケアマネージャーなどといった多職種連携の調整
・ご利用者様の重症化予防
・ご利用者様の容態が急変した時のタイムリーな対応
・ご利用者様やそのご家族のサポート役として、病院と在宅をつなぐ

これらの意見をみると難しいことのように感じるかもしれませんが、

ミニドクターとなることを求められているのではなく、

看護の専門性と能力を高めた実践者として現場で

頑張って欲しいという意味合いが強いといえます。

また、日本は超高齢社会に向けて訪問看護の体制の整備や

人員の確保などを進めています。

その中で、訪問看護師の役割は拡大していくと考えられますし、

新卒の訪問看護師の増加や、経験を積んだ訪問看護師の

キャリアアッププランはどうするかなど、

訪問看護を取り巻く環境はどんどん変化していくと考えられます。

訪問看護ステーションおとのいは、訪問看護の環境を

整備して働きやすくすることは当然のことと考えており、

それに加えて訪問看護師のキャリアアップや

将来どうやって働きたいかを考えていくことも、

非常に重要なことだと考えています。

それは、将来のキャリアッププランを考えることができるからこそ、

訪問看護師は前向きに頑張ることができ、

長期間に渡って働くことができると思っているからです。

そのため、特定行為研修を受けた訪問看護師は

これから訪問看護業界に入ってくる人達の指導をする他に、

「あの人のようになりたい」と思ってもらえる手本となれるように

頑張ってもらいたいと考えています。

特定行為研修で変わる訪問看護師の働き方

厚生労働省は現場での看護活動をよりタイムリーにするために、

医師が作成して手順書に則って看護活動をすることが

できる特定行為の整備を進めています。

このため、ある程度の実践経験がある訪問看護師であれば特定行為研修を

受けることができますが、この研修を受けることによって

訪問看護師の働き方はどう変わるのでしょうか?

訪問看護師がキャリアアップ、もしくは能力をアップさせるためには、

基本的に限られた時間の中で自主的に頑張らなければいけない環境にありました。

訪問看護師の業務は求められることが多く、

かなりの労力が必要とされる職業だと思います。

そのような環境の中で訪問看護師として働きながら、

キャリアアップや能力アップのための勉強を時間をやり繰りして続けることは

大変な苦労が伴うことであるため、休職をするケースや、

最悪の場合挫折や退職をしてしまうケースもあるといわれています。

これからますます訪問看護師の活躍が期待されている中で、

訪問看護師が仕事を続けることが難しい環境であってはなりません。

そこで、厚生労働省が特定行為研修制度を設けるなど、

キャリアアップをバックアップする体制が整えられてきているのです。

以前までの看護活動は医師の指示のもと行われることが基本であり、

医師の指示を超えたことはできないとされていました。

しかし、どこまでが看護師の業務内容で、

どこからが医師の指示を超えた業務なのかが明確でなかったため、

現場ごとに適切な対応をタイムリーに、

かつスムーズに行うことが困難な場合がありました。

それが特定行為という看護師の業務範囲を明確にすることにより、

特定行為研修を修了した看護師は医師が作成した手順書則って、

より安全で確実な看護活動ができるようになりました。

そのため、医療機関と違って医師が常駐しない在宅看護の現場では、

特定行為研修を受けることにより専門性を高め、

必要に応じて医師の手順書に則って看護活動を

行うことができる訪問看護師の活躍が期待されています。

ただ、訪問看護ステーションおとのいは、

このような研修の修了や資格の取得がすべてだとは思っていません。

訪問看護師にとって最も大切なことは、

ご利用者様に寄りそって看護するという心の持ち方です。

そのため、特定行為研修やその他研修に資格などは、

あくまでも訪問看護師のキャリアアップや働きやすくするための手助けであって、

彼らの思う働き方やキャリアプランを実現できることが

最も望ましいことだと考えています。

在宅看護をよりスムーズにするための研修制度の利用を考えています

2025年に団塊の世代が75歳以上となり、

75歳以上の人口が約2200万人という大きな塊になるといわれています。

それに伴って医療費や介護費といった社会保障費が増加すると共に、

持病や怪我など様々な理由で入院や治療が必要とされた時に

今ある病院や施設だけでは賄いきれないと懸念されています。

こういった問題に向けて訪問看護の重要性が改めて見直されており、

国は在宅介護の環境を整え、推進していく方針を掲げています。

訪問看護のご利用者様が必要とするサービスをタイムリーに提供するためには、

医師やケアマネージャーなど他職種連携をより円滑に

できるようにすることが求められます。

特に訪問看護師はご利用者様の自宅が現場となるため、

必要に応じて医師の判断を待たずに自身で適切な判断を下し、

ケアを行うことが求められており、これはご利用者様が

より安心して過ごすことができるというメリットにもつながります。

このように臨床能力が高い看護師はすでに現場で活躍されていますが、

今後日本は超高齢社会に突入することを考えると

もっと人員を確保する必要があります。

そのため、厚生労働省は比較的難易度の高いケア活動を

安全かつ確実に実施できるように、研修体制の整備を進めて

臨床能力が高い看護師を増やしていくという方針を打ち出しました。

それが、特定行為研修という研修制度です。

看護師の活動は医師の指示のもとで行うものであり、

医師の指示の範囲を超えた診療補助にあたる行為を

してはいけないと法律で定められています。

しかし、どこまでが看護師の業務範囲で、

どこまでが医師のみができる業務範囲なのかが明確に決められていませんでした。

これでは現場や担当の医療機関によって判断が異なってしまうため、

スムーズでタイムリーなケアを施すことは難しくなります。

そこで、看護師が行える診療補助行為を明確に位置付けた

特定行為というものを定め、

医師が看護師に任せる診療補助に対して手順書を作成することとなりました。

つまり、医師が診療する際の思考の過程を手順書として作成し、

看護師がその手順書に則ってケアを行うことで、

医師の指示のもと診療補助を行うことになるということです。

この特定行為が浸透すれば、今以上に在宅看護を

スムーズかつ確実に行うことができるようになると思います。

訪問看護ステーションおとのいは、看護師としての能力を

高めることにつながる特定行為はご利用者様にとってのメリットが

大きいと考えているので、研修制度の利用を前向きに検討したいと思います。