訪問看護師に求められることの「難しさ」と「やりがい」

訪問看護師の需要が高まってきている理由として、

高齢者人口の増加があるのはほとんどの方が想像できることだと思います。

しかし、訪問看護師の需要の高まりが、

高齢者人口によるものだけではない可能性があることをご存知でしょうか?

医療技術の進歩により、体の負担を軽減するために輸血は避けて、

できるだけ出血しないように手術を行ったり、

早期回復を促すために術後の早い時期から歩くことを進めるなど、

以前に比べて入院患者への対応が変わってきています。

その変化の1 つとして在院日数が短縮されている傾向があり、

医療依存度が比較的高い患者さんでも容態が

安定すると在宅医療に移行するケースもあります。

以上のことも、ご利用者様やそのご家族に寄りそうサービスである訪問看護が

求められる場が増えてきている要因になっていると推測できます。

そのため、ご利用者様の医療依存度の高さに差はあるものの、

訪問看護師には経過観察や看護措置だけでなく、

ご利用者様の担当医との連携やリハビリなどのサポートも求められます。

さらに、医療依存度が比較的高いご利用者様の場合は

急に容態が替わる可能性があるため、

より注意深く経過観察を行い、ご利用者様のほんの少しの

変化にもいち早く気付くことが重要になります。

従って、訪問看護師はご利用者様一人ひとりに合わせて

適切な看護措置をとることができるように、

豊富な知識や経験の他に、ご利用者様の主治医など多様な人との連携が

スムーズにとることができる管理能力も必要になります。

このように求められることが多いうえに、看護設備が医療機関に比べて

充実しているわけではないご利用者様のご自宅が職場であることも、

訪問看護の難しさといえます。

それゆえに大変なことは多いとは思いますが、

訪問看護だからこそできることもたくさんあります。

ご利用者様一人ひとりの気持ちに寄りそうことと、ご家族の協力も得ることで、

よりご利用者様が望む環境で看護活動を行うことができます。

そして、ご家族のメンタルケアなどサポートを行っていくことを通して、

より信頼関係を強めていくことができます。

看護を必要としている方やそのご家族に寄りそって、

心の支えにもなるということは、

医療機関勤務では得られないやりがいだと思います。

さらに、若い方であれば訪問看護を通して得られる知識や経験を、

今後さらに需要が高まると考えられる看護業界での

キャリアアップにいかしていくもできます。

訪問看護ステーションおとのいは、求められるものが多い訪問看護師が、

よりやりがいを感じながら充実した環境で活動していけるように、

これからも働きやすい体制を整えていきたいと思います。

訪問看護で大切なのは、人間対人間の関係であることを忘れないことだと思います

10 年ほど前までは、看護は女性の仕事という意識が

比較的強くあったと思いますが、

それも少しずつ変化してきており、男性看護師の数が徐々に増えてきています。

男性看護師が増えてきている背景には、

看護には力が必要な仕事があるという他に、

ご利用者様の中にはそれぞれの理由で男性の方が

気を張らずにケアしてもらえるという方がおり、

こういったニーズに応えるために看護師の性別差を

なくしていくことに力を入れているという側面があります。

訪問看護ステーションおとのいとしては、

ご利用者様のニーズに応えるために看護師の数の性別差を少なくしていくなど、

体制を整えていくことも大切なことだと考えていますが、

最も重要なのは、看護師の性別に関係なく、

ご利用者様の「日常」を尊重することだと考えています。

訪問看護師の職場はご利用者様のご自宅であるため、

ご利用者様の気持ちや生活習慣などを尊重しなければいけません。

そのため、同性だからそこまで気を遣わずに看護しても

大丈夫ということにはなりません。

例えば、座薬を入れる時に同性だから大丈夫だろうと

特に配慮せずに投薬してしまい、

その時はご利用者様は何も言わなかったものの、

打ち解けてから「本当は、あの時はすごく嫌だった」と、

傷ついたことを後から打ち明けられて気付かされたというケースもあります。

訪問看護は、ご利用者様の「日常」という本来なら

入り込むことができない領域に踏み込んでいく仕事です。

自分のプライベートなどを全て打ち明けるわけではない訪問看護師に、

ご利用者様は自分自身をさらけ出す必要がある心理的なストレスが

あることをよく配慮しなければいけないと思います。

男性看護師を増やしていきたいというのはご利用者様の

選択の余地を残すためであり、

ご利用者様の気持ちに十分配慮して寄りそうというのは、

看護師の性別関係なく常に大切にしてほしいと思います。

ご利用者様の日常を尊重するというのは、

言葉では難しそうに聞こえるかもしれませんが、

あまり構えて対応する必要はありません。

ご利用者様が「1 日1 回は散歩に行きたい」や、

「最低1時間は趣味に打ち込む時間が欲しい」など、

日常生活へのこだわりや習慣があれば、それを尊重して一緒に近所を散歩したり、

庭仕事や何か趣味を楽しんでいる時は見守るなど、

ご利用者様の「やりたい」という気持ちに寄りそうということです。

訪問看護師とご利用者様は看護する側と看護される側という

特殊な関係ではありますが、

それ以前に、人間対人間の関係であることを忘れずに

接することが何よりも大切なことだと思います。

男性看護師の需要が、今後ますます高まると感じています

少し前まで看護は女性の仕事というイメージが強かったためか、

男性看護師の数はとても少ない状態でした。

しかし、厚生労働省によると、男性看護師の数は10 年ほど前では

約1 万4000 人でしたが、

2012 年には約6 万3000 人と4 倍以上の人数にまで増加しています。

それでも101 万人以上いる看護師の中で男性看護師が占める割合は

6% 程度しかなく、まだまだ少数派といえる存在です。

このように、まだまだ女性が多数を占める看護業界ですが、

男性看護師の需要は今後ますます増えていく可能性があります。

それは、看護には力仕事もあるという点で男性が

求められるという背景もありますが、それだけではありません。

男性によるケアを求めている場合もあり、

そのようなニーズに十分応えきれていないことが

男性看護師の需要拡大の要因と考えています。

男性によるケアを求めるというのはどういったことかというと、

例えば思春期や若い年齢の男性の中には、

女性看護師にケアをしてもらったり相談することを恥ずかしいと思ったり、

抵抗を感じる方もいます。

特に、若い男性のご利用者様であれば、

同性の看護師の方が話しやすくより親しい存在になり、

心を開いて雑談できるなど、話題が合いやすくて日々の訪問看護が

より楽しくなるという側面があります。

また、訪問看護はご利用者様の自宅でのケアとなるため、

ご利用者様にとって最も安心できる環境を尊重しなければいけません。

それにもかかわらず、女性看護師が同性だからと

特に配慮をしなかったためにご利用者様に不快な思いをさせてしまい、

異性である男性看護師を望まれるケースもあります。

以上のように、男性看護師が求められる理由は様々です。

求められる理由が何であれ、訪問看護はご利用者様に寄り添う仕事であるため、

よりご利用者様との心の距離が近くなり、

リラックスしてもらえるように心掛けることが大切だと思います。

そのためにも、訪問看護ステーションおとのいは

看護師の性別差をもっと少なくしていきたいと思います。

また、男性看護師がまだまだ少ない理由の1つとして、

キャリアアップが想像しにくいということもあるようです。

看護業界は女性の割合が非常に高いため、

医療機関などの管理職も女性であることが多いです。

このため、男性管理職のロールモデルが非常に少ないことが

キャリアアップを考えにくい要因になっているようです。

しかし、男性看護師の需要が高まっていくに伴って、

働く環境も少しずつ変化していっていると思います。

そして、男性看護師がキャリアアップしていきやすい環境やロールモデルが

出来上がっていく可能性も十分あると考えられます。

このことから、男性の方には看護業界に対してもっと積極的に

興味を持っていただきたいと思っています。

これから訪問看護師になる方のために、体制をさらに充実させたい

日本は世界的にみて社会の高齢化が特に進んでおり、

それに伴って高齢者の人口は年々増加しています。

このような現状にもかかわらず、

今でも高齢者人口に対して訪問看護師の数は十分ではない状態ですが、

高齢者人口が今後ますます増えていくことは確実です。

そのため、訪問看護師の数を増やすと共に

訪問看護ステーションの体制も整えていくといった、

量的・質的な充実を図ることがかなり重要な課題となっています。

この課題を解決するために、訪問看護業界ではある程度病院で

看護師の経験を積んだ人だけではなく、

新卒者を受け入れて教育し、戦力として育てていこうという動きが

高まってきています。

そもそも、訪問看護と病院看護は業務内容に違いがあります。

病院看護は主治医の指示に従って十分に設備が整った環境で看護を行い、

必要に応じて同僚と連携をとるなどといった業務内容です。

しかし、訪問看護は基本的に一人でご利用者様のもとへ訪問し、

必要最低限の準備でケアをする必要があります。

そのため困ったことや分からないことがあっても、

医療機関のようにすぐそばいる同僚に相談するといったことはできませんし、

看護のために必要なことは自分自身で判断しなければいけません。

こういったことから、日頃からご利用者様の様子をよく観察することと、

現場で適切に対応できる豊富な知識と経験を持っていること、

そしてご利用者様の主治医や医療ソーシャルワーカーなど

様々な人との幅広い連携も求められます。

以上のように、訪問看護と病院看護では働く環境や、

求められる知識と経験に違いがあるのです。

さらに、訪問看護には求められるものが多いため、

新卒のうちから訪問看護に必要とされることはできる限り

教えていこうという姿勢に転向することが、

今後ますます需要が高まっていくと予想される訪問看護にとって

重要なことだと考えられます。

とはいえ、学校のように知識だけ教えて「さぁ、いってらっしゃい」

だけでは訪問看護師は務まりませんし、

新卒者の心身に大きな負担が掛かってしまうと推測できます。

それに、新卒者の負担が大きい体制はご利用者様のケアにも

影響が及ぶ可能性があります。

そのため、ご利用者様が安心してケアを受けられるように

先輩看護師が同行して指導するなど、

新卒者が独り立ちできるようになるまでスキルアップの後押しを

するところも増えてきています。

訪問看護ステーションおとのいは、看護師として経験豊富な方を

受け入れるだけでなく、新卒者も受け入れようという流れには大いに賛成です。

そして、それに加えて「未経験だし新卒でもないけど、

訪問看護師として頑張っていきたい」

という方も受け入れられるようにしていきたいと思います。

さらに、たとえ医療機関で看護師として働いてきたとしても、

訪問看護とはまったく環境が違うために、

慣れないうちは戸惑ってしまうこともあると思います。

こういったことから訪問看護ステーションおとのいは、

新卒だけでなく経験が浅い方も最初は先輩看護師が

同行して指導するなどのサポートを行える体制を

整えていく必要があると感じています。