変わっていくことを受け入れるということ

女優の原田知世さんをご存知の方は多いと思います。

彼女が主演を務めている「セーラー服と機関銃」や、

「時をかける少女」などは非常に有名ですね。

原田さんは14 歳でデビューしてからは女優や歌手として活躍し続け、

「若い頃から変わらない」とよく言われているようですが、

本人は自分自身の変化を認識していて、何かをすごく守っていくとか、

頑張って変わらないでいようとは思っていないそうです。

学生の頃から女優や歌手として華やかな道を辿ってきた方ですが、

そんな彼女も人生の節目節目で転換期を迎えてきたようです。

例えば、20 代半ば頃に女優としての自分と等身大の自分の

バランスが取りづらくなってきて、

ちょうどその時に出会った人達と思い切って新しい音楽をゼロから始めてみたり、

今までの自分を知っているファンが誰もいないスウェーデンに渡欧したり、

様々なチャレンジをしてきたそうです。

そうやってチャレンジし続けて50 代になった頃、

楽しみながらやっていけばいいと思えるようになって、

ふと肩から力が抜けたとお話しされていました。

歌に関しては、「10 代の頃の声はひょろひょろとして

あまり好きじゃなかったけど、

50 代になった今ではそれはそれでよかったと思える、

ただ、低音を出すことができる今のふっくらとした声が好き」とも語っています。

そのように言えるのは、年々変わっていく自分をきちんと受け入れて、

その時にできることをやってきたからだと思います。

どんなに有名な俳優でも、周りの環境だけでなく、

健康面などもどんどん変わっていくものです。

従って、「昔はできていたことが今は難しい」など、

変わってしまったことを気にしすぎてしまう必要はないと思います。

そうはいっても、昔はできていたことを意識してしまうのは

ごく自然なことでもあります。

それに、変化を受け入れることは強要されてするものではありませんし、

受け入れるとしてもタイミングやスピードには個人差があります。

変化を楽しむとなったらなおさらです。

ただ、原田知世さんが語っているように、

以前までできていたことを今も守ろうとしたり、

変わらないでいようとする必要はないのではないでしょうか。

今が楽しいと無理にポジティブに考える必要もなくて、

「今の生活もそれなりに良いと思えるし、自分のことも割と好き」と

考えられれば十分だと思います。

そこからさらにやってみたいことが見つかれば嬉しいことですし、

ぜひお手伝いさせて頂きたいと思います。

少しずつでも「昨日より今日のほうが良くなっている」を目指す大切さ

政治家の原口一博氏は、国の指定難病である

「骨形成(こつけいせい) 不全症」を患っていることを公表し、

闘病生活をしながら実務を続けているそうです。

骨形成不全は国の指定難病の1つで、

骨がもろくて弱いせいで骨折しやすくなり、骨の変形を引き起こす病気です。

息苦しさもこの病気の特徴の1つで、

国会議事堂内を歩く時もゆっくりした足取りで、

階段では手すりを利用して一段一段慎重にのぼっているそうです。

政治家が自身の病について公表するのは、なかなか覚悟のいることです。

しかし、難病の当事者の孤独感をなくすことと、

診断から認定までが難しい難病に対して、

はやく認定にたどりつく環境を作りたいという思いから

公表に踏み切ったようです。

また、原田氏はエコノミークラス症候群も患っており、

国会で長時間座っていると足がパンパンに腫れてしまう状態でもあるそうです。

このように、体がつらい状態であっても以前と変わりなく仕事を

頑張っているのは、たとえ難病を患っていたとしても、

それに負けずに重要な責務を果たせるという姿を見せたいと考えているからです。

そのために、今は業務をこなしつつ時間をみつけて、

水泳やストレッチに励むなどしてリハビリを続けているようです。

これらの病気のせいで以前に比べたらできないことだらけになり、

好きなスポーツもできず、走ることもできず、

悔しさを感じずにはいられない状況ともおっしゃっています。

それでも、目標を持って前向きな姿勢でリハビリに励む姿と、

「リハビリを続けているのは、昨日より今日の方がわずかでも腕を

高く上げられるようになっているからだ」という言葉が心に刺さりました。

私達おとのいのスタッフはご利用者様の側に寄り添って、

リハビリのお手伝いもしていますが、

それでもご本人が一番辛く、苦しいことに変わりはないと思います。

それでも、ご利用者様が少しでも身体面の健康を取り戻していき、

精神的にも健康になっていくことで自分らしさを取り戻していくためにも、

リハビリは欠かせないものです。

なので、無理せず根気強く、時間をかけてでも一緒に

頑張っていけたらいいと考えています。

そして、ご利用者様が日々の生活の中で、

「今日は昨日より歩けるようになった」、

「少し体が楽になった」と感じていただければとても嬉しく思います。

私達おとのいを必要としてくれる方々が、

毎日少しずつでも良くなっていることを実感し、

前向きに日々を過ごしていくために、

心身ともに支えになれるようにさらに精進していこうと改めて思いました。

若い年齢で不自由になったとしても、前に進むことはできます

年齢が若いと体力も気力も充実しているので、

多少の無理をしてしまうことも多いと思います。

「頑張らなきゃいけないから」と、1 日徹夜する、

中には2 日ほど徹夜をしたことがある方も意外といるのではないでしょうか。

若いこともあり、まさか自分が病気になるなんて、

ほとんどの方が考えたことはないと思います。

しかし人生は何が起こるかわからないもので、

稀ではありますが若いうちに病気を発症して、

どこかに不自由な部分が残ってしまう方もいます。

それによって以前までできていたことができなくなり、

これから長い人生どうすればいいのか分からないと、

ふさぎこんでしまう人も少なくありません。

今まで当たり前のようにできていたことができなくなってしまうのは

相当辛いことで、安易に大丈夫だなんて言えませんし、

不自由になってしまった状況を受け入れて前を向くなんて、

すぐには無理な話です。

そのような中で、体の不自由を抱えながらも活躍している方が

意外といることも事実です。

「天才柳沢教授の生活」などで有名な、漫画家の山下和美さんもその一人です。

山下さんは20 代で若年性脳梗塞を発症して、

両目の右側の視野に見えない部分が残る、

視野欠損という後遺症が残ってしまいました。

漫画家はよく目を使う職業なので、

漫画を描き続けるかどうか悩んだらしいのですが、

ペン先は見えるし、他の仕事に就くことは難しいとも考えたそうです。

そのおかげで「それならば、漫画家として頑張っていこう」と

むしろ前向きになることができ、

漫画家として生きる決意をすることができたそうです。

それからは視野の欠損という外見からは見えない障害を抱えて、

これ以上悪化しないように体を気遣いながら生活をしておられます。

普段の生活で苦労することはあるものの、

なってしまったものは仕方ないと受け入れて、

夜遅くまで仕事はしないなど生活をコントロールしているそうです。

この方の例からいえるのは、万が一若い年齢で病気なってしまい、

何らかの後遺症が残ってしまったとしても前に進むことはできるということです。

以前のようにはできないことが多くなったとしても、

「今の自分」に合わせた生活をして、

慣れてきたら改めてやりたかったことに挑戦してみるなどしてもいいと思います。

今の自分の状態に合わせたやり方で挑戦できるというのは、

どの年齢の方にもいえることです。

その上で、特に気力があってまだまだ人生で

やれることはたくさんある若い方にこそ、

訪問看護ステーションおとのいをうまく利用して、

前に進んでいってほしいと思います。

以前までできていたことにこだわらず、「今」を大切にしたい

人は年齢や性別関係なく、誰でも転換期があるといわれています。

転換期といってもその時期が来るのは人それぞれで、

その内容も住む場所が変わったり、

病気で仕事を辞めざるを得なくなったり、

何らかの要因で環境がガラッと変わってしまうなど、

実に様々な形で訪れるようです。

なんとなく思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

転換期が来たときは今までのやり方が通じなくなってしまって、

八方ふさがりで苦しく感じてしまう時もあり、

「もう無理だ」と思ってしまいがちでもあります。

しかしそれは「行き止まり」ではなく、「行き詰まり」であると、

見方を変えることもできると思います。

人生の転換期というものは、今までコツコツと積み上げてきた地盤が

ガラガラと崩れ去ってしまうような感覚に陥るなどして、

身動きがとれなくなる時もあります。

でも、それは悪いことばかりではありません。

今までコツコツと積み上げてきたものは、決して無くなることはありませんし、

今までのやり方が通じないということは、新しいやり方を見つけて、

人生の新しいステージに上がるタイミングであると

考えることもできると思います。

従って、訪問看護が必要となった方々も、

「今までのような生活ができない」と後ろ向きにならずに、

「今やれるやり方で生活していけばいい」と前向きに

毎日を送って頂きたいと思います。

もちろん、気持ちや考え方を無理矢理変える必要はありません。

前向きになることはいいことではありますが、

無理矢理気持ちを変えようとするのは非常にストレスのかかることです。

それよりも、時間がかかってもいいので自分のペースでゆっくりと

今の状態に慣れていって、少しずついい方向に

向かっていただければいいと思います。

今は先が詰まっているように感じてしまっても、

必ずその先へ道が開ける時が来ます。

詰まっているのなら、その詰まりを取り除けば

また先へ進むことができるはずです。

そのため、訪問看護ステーションおとのいは、

少しずつでもその詰まりを取り除いて、

健康な状態に戻れるサポートをしていきたいと考えています。

その中で大事にしていることは、人はそれぞれ感じ方が違うし、

どこでどんなやり方をすれば頑張れるかも違ってくるということです。

訪問看護の役割は、ご利用者様が早く治ることや、

以前まで出来ていたことにこだわらずに、

必要としてくれる方々に寄り添っていくことが大切だと考えています。

そうやって、ご利用者様の「今」を大切にできるように

サポートしていきたいと思います。