実は訪問看護は若い方も利用できます

訪問看護というと、どういった方が利用対象になると思われるでしょうか?

ほとんどの方が、ご年配の方がよく利用するものだというイメージを

持っているかもしれません。

実は、訪問看護は主治医の診断によって必要だと判断されれば、

赤ちゃんからお年寄りまで、性別や国籍などは関係なく、

幅広く利用していただくことができます。

そこで、訪問看護が適用できる人について簡単にご説明したいと思います。

まず1 つ目は、介護保険の被保険者で、

市町村によって要介護・要支援者と認定された人です。

訪問看護に必要な費用は、原則介護保険から給付されます。

2 つ目は、後期高齢者医療の対象者で、

病気やけがなどが原因で自宅療養が必要な状態の人です。

後期高齢者医療の対象者とは、75 歳以上の人や、65 歳以上で

寝たきりなどの状態にあると認定を受けた人のことです。

訪問看護に必要な費用は、

後期高齢者医療から給付されることになります。

3 つ目は、上記以外で疾病やけがなどによって、

自宅で継続して療養が必要な状態にある人です。

主な対象者としては、例えば40 歳未満の難病患者や、重度障害、精神障害、

末期の悪性腫瘍患者などが挙げられます。

この場合訪問看護に必要な費用は、医療保険からの給付となります。

若い方で訪問看護を受けられる方としては、3 つ目の状態が該当します。

このように、若い方でも必要であれば訪問看護が受けられるように、

制度が整えられています。

年齢が若いと、自分のことは自分でやらないといけないと思って、

本当は体がきつくても無理に頑張ってしまったり、

そのせいで心理的にもストレスが溜まってしまう方がいます。

また、ご家族も自分達が支えなければいけないと気負ってしまう場合があります。

自宅での療養であっても、療養中の方がどのような様態か判断し、

対応するには専門の知識が必要になりますし、

何か緊急で病院に連絡しなければいけないことが発生した場合は、

ご家族が対応することになります。

このように自宅療養の場合は、ご家族に求められる対応が

多岐にわたる傾向があります。

ご利用者様の年齢がたとえ若くても、ご利用者様自身はもちろん、

ご家族の体や心の負担を減らす意味でも、

年齢かかわらず訪問看護を利用して欲しいと思います。

自立して生活を送れる「健康寿命」が伸びています

以前から日本は長寿の国として知られていますが、

ここ最近では平均寿命の他に「健康寿命」についても意識が

高まってきたように感じています。

健康寿命とは、心身ともに健康で、自立した生活ができる期間のことをいいます。

ただ長生きするだけでなく、自立して健康的に生活していくことが

大事だという意識が浸透していくことで、

医療の発達により平均寿命は伸びたものの、

健康寿命との差が大きいことが問題になっていました。

厚生労働省の報告によると、最近では男女ともに、

健康寿命が伸びてきているようです。

この問題の研究班の代表を務める東北大教授によると、

健康寿命が伸びてきている大きな要因として、

要介護の大きな原因となる可能性がある脳血管疾患の患者が、

生活習慣の改善によって減っていると報告しています。

心身ともに健康に生活を送っていくには、

健康的で質のいい生活習慣が大切なので、

生活習慣の改善に取り組む方が増えているのはとてもいいことだと思います。

私達おとのいも、ご利用者様が適切な食生活や適度の運動に取り組めるように、

一人ひとりに合わせて改善や向上に取り組んでいます。

さらに付け加えると、健康に生活するためには心のストレスを軽くすることと、

質のいい睡眠をとることも大切です。

なので、ご利用者様の日々の様子を注意深く観察することと、

よく話を聞き、相談への積極的な対応にも努めています。

また、高齢者の社会参加の場が広がっていることも、

健康寿命が伸びていることにつながっているといわれています。

仕事をしたり外に出て趣味を楽しんだりすることはもちろん、

インターネットを使って誰かと会話したり、

ものづくりを楽しむ方も増えています。

社会全体の意識の変化とともにインターネットが普及したことで、

様々な理由で外に出ることが難しい方でも、

社会参加できる機会が増えたのも大きいかもしれません。

訪問看護ステーションおとのいとしては、

ご利用者様が健康で明るく生活されることが一番だと考えています。

このことからも、健康寿命が伸びてきていることは

とてもいいことだと考えています。

活動の場が室内外にかかわらず、私達にできることであれば、

自立して社会参加をするお手伝いをしていきたいと思います。

拡大している高齢者の社会進出

昔は高齢者というと、定年退職した後は趣味など好きなことをして、

のんびり過ごすというのが一般的だったのではないかと思います。

しかし近年では定年退職後も働くなど、

高齢になっても働いている方も増えてきました。

内閣府の資料によると、2017 年の就業者数に占める比率が、

女性と高齢者ともに1974 年より拡大しているという結果が出たようです。

働き方改革によって、女性と高齢者の社会進出が

進んだのではないかという意見があります。

確かに言われてみれば、最近ハンバーガーチェーンや

コンビニエンスストアなどで、

いきいきと働いている高齢の方を見かける機会が増えたように思います。

国としては、人口の減少を補って働き手を確保するために、

さらに社会進出を進めたいという意向を持っています。

私としてはご本人の希望が第一なので、

ご本人が希望されないのであれば無理に働くことはないと思いますが、

それが生きがいとなって毎日を明るく送れるようになるのなら、

私たちのようにご利用者様と向き合う立場としては、

とてもいいことだと思います。

ただ、女性や高齢者の社会進出は一筋縄ではいかず、

仕事をしたくても身体的な事情や家庭の事情など、

それぞれの理由で働けない方も大勢います。

政府はこういった方達の働く機会の拡大を課題にしているようですが、

訪問看護ステーションおとのいとしては、

社会進出や生きがいをもつことを急かすことはしたくないと考えています。

年金支給開始年齢が70 歳に引き上げられるなど、

高齢になっても働く必要がある社会になっていっていることは確かです。

しかし、働くことや生きがいを持つことは強要されてすることではありませんし、

逆にストレスになってしまう可能性もあります。

あくまでも「やりたい」と自発的に行動することが大事なのではないでしょうか。

無理に働きに出なくても、例えばパソコンを使ってアプリを作成したり、

LINE スタンプを作成したりなどしている方もいます。

他には編み物教室やガーデニング教室など、

趣味や自分が得意とすることを仕事にしている方もいます。

笑顔で生活ができるなら、無理せずできる範囲で仕事をして、

のんびり穏やかに過ごすのもいいと思います。

そのために側に寄り添って生活をサポートしていく人が必要であれば、

訪問看護師の利用も考えてみて欲しいと思います。

おとのいの由来や理念を振り返ることが度々あります

介護や看護は需要が高まってきていることもあり、

人手不足がしばしば指摘されている業界です。

そんな中でこの業界を選ぶ方の志は素晴らしいものだと思います。

その理由は人それぞれですが、忘れてはいけないのは、

人の心と体にしっかり向き合う必要がある仕事ということだということです。

看護や介護などの医療の現場では、ご利用者様との意思疎通が

うまくいかないなど様々なことが原因で、

サービスの提供 がスムーズにいかないケースがあります。

そういった中で、たまにニュースで悲惨な状況を報じられると、

自分達のあり方を考えてしまいます。

訪問看護はただ体のケアをすればいいというものではなく、

サービスの提供を通してご利用者様一人ひとりの気持ちをよく汲み取り、

信頼を築き上げていくことがご利用者様の健康のために重要なことです。

しかしこれは、ベテランでもそう簡単なことではありません。

さらに、経験の長さにかかわらず 慣れてきたときこそ、

油断してしまうことに注意しなければなりません。

少しの油断がご利用者様を不快にさせてしまったり、

サービスの提供に支障をきたす可能性があるからです。

私達は初心を忘れないために、おとのいの由来や、

事業理念である「親愛」、「尊敬」、「共生」を度々振り返るようにしています。

おとのいの由来や理念には、ご利用者様に心地よく

生活をしていただきたいという思いが込められています。

この理念のもと、スタッフは雨でも雪でも天候に関係なく

ご利用者様のご自宅へ訪問して、

よりよいサービスが提供できるように、日々努力してくれています。

それでも、態勢の至らない部分や何らかの要因でご利用者様やそのご家族など、

関係者の皆様へご迷惑をおかけしてしまうこともあり、

まだまだ考えが甘かったと日々反省を繰り返しています。

こういった反省をい かしていくことと、

様々なご利用者様と出会い経験を積んでいくことで、

より万全な体制づくりに励んでいます。

訪問看護ステーションおとのいを設立してから10 年がたちますが、

それでもまだまだ未熟であると、訪問看護活動を通して気付かされます。

現場のスタッフはご利用者様一人ひとりに柔軟に、そして適切に対応するために、

日々発達する医療の知識や他に必要とされる知識を懸命に学び続けています。

私自身もこのようなスタッフと共に日々精進していくことで、

地域から心から必要とされる看護ステーションにしていきたいと思います。