訪問看護とは穏やかな老後を送る手助けをすること

老後をテーマにした報道やドキュメンタリーには、年金問題や生活保護、

孤独死といった内容を主にとりあげているものをよく見かけます。

中には寝たきりや、病院での入院生活も取り上げられていて、

こういったメディアの影響からか、

若い世代にはすでに老後のことを心配している人もいるほどです。

このような老後の不安を煽るようなメディアを見ていると、

将来に対して暗い気持ちになってしまうのは仕方のないことかもしれません。

病気や事故等、何らかの要因で体が不自由になってしまったらと思うと、

その不安はさらに大きくなってしまうでしょう。

しかし、老後とはそんなに不安が大きいものなのでしょうか?

本当に報道が紹介しているような辛いことばかりなのでしょうか?

「人生フルーツ」という、自給自足をして暮らす老夫婦の

ドキュメンタリー映画があります。

この老夫婦は畑を耕し、果物も自分達で育てており、

育てた野菜や果物で料理やお菓子を作ったり、友人に手紙を書く等、

ゆったりと暮らしている様子を記録した映画です。

他にも人生の楽園という番組で、老後は田舎に移り住んで農業を営んでいたり、

ガラス細工を始めてみたという方もいます。

人はネガティブなニュースに反応しやすい傾向があり、

どうしても不安になる事柄が目立ちやすくはあります。

しかし、世の中には楽しくいきいきと老後の暮らしを

エンジョイしている方はたくさんいらっしゃいます。

それは心身ともに健康で、誰かからの補助が

必要ないからじゃないかと思うかもしれません。

確かに、身の回りのことは全て一人で問題なくできることに

越したことはないかもしれません。

ですが、病気や何らかの障害を抱えているからといって、

そのことばかりを考えて一人で頑張らなくてもいいと思うのです。

自宅療養であれば通院の手間が省けますし、

専任の看護師が日々の状態をチェックするので、

少しでも体に不調があればすぐにケアをすることができますし、

慣れてきて信頼関係を築くことができれば、体だけでなく、

心のストレスも緩和されていくでしょう。

そうすることで負担が軽くなっていけば、心に余裕が生まれ、

何かを育てたり物を作ってみたり等、

やってみたいことに挑戦する活力が生まれるかもしれません。

一人で問題を抱え込んで一人で頑張らずに、

一緒に歩んでいくのが訪問看護の役割です。

ゆったりと穏やかに理想の老後を送る手助けとして、

訪問看護サービスを上手く利用していただきたいと思います。

在宅ケアでは家族ケアもとても重要

日本は昔よりも高齢化が進んでいることもあり、

日常生活を送るのに施設を利用する他に、

在宅でのケアを選択する方も増えている傾向があります。

在宅ケアにはご家族の協力が不可欠であり、

ご家族は幅広い役割を担うことになります。

食事や入浴等の日常生活の補助はもちろん、

必要に応じて薬の投与や、様態が急変した時に医療機関に連絡をとる等、

病状の変化への対応が必要になるケースもあります。

療養の方針や入院の選択等に対して本人が意思表示できない場合は、

ご家族が代わりに判断し、決断をしなければいけない場合もあります。

ご家族にも仕事や家事に趣味など、他にやらなければいけないことや、

やりたいことがあるため、専門知識が関わってくるケアを

することは大きな負担になってしまうことがあります。

自宅ではなく病院での療養だとしても、定期的に通院することは、

やはりそれなりの負担がかかります。

さらに、患者様の精神的なストレスは家族が最もよく理解し、

緩和できる存在であるため、家族であるがゆえの甘えで、

ついつい過度な看護要求をしてしまったり、

ご家族もしっかり応えなければならないと頑張りすぎてしまい、

精神的に疲弊してしまう可能性もあります。

訪問看護では、専門知識のある看護師や保健師がご自宅に伺うため、

日々の検温や病状の経過観察といった健康チェックや、

心理状態のケア等の適切な判断と対応を代わりに行うことができます。

また、ご自宅で常にそばにいながらケアするため、

ご利用者様の性格や価値観等を把握しやすいことから、

ご家族が重要な判断をしなければならない時には一緒に考え、

最適な方法を選ぶ手助けをすることができます。

在宅ケアでご家族の役割が非常に大きいというのは、

医療関係者の間ではよく知られていることですが、それと同時に、

私たち訪問看護ステーションおとのいはご家族の心身の負担を取り除いていき、

相談を受けることによる精神面のケアも非常に重要であると考えています。

在宅ケアは関わり方によっては、家族全体が

ストレスを感じ疲れていってしまう一方で、きちんと適切な対応をすれば、

ご利用者様の気力を引き出し、

それにともなって家族の絆が深まっていくこともあるからです。

訪問看護師の仕事とは、ご利用者様のケアやリハビリ等をするとともに、

それを通してご家族の生活や精神面の負担を取り除いていくことで、

それぞれが自分の人生を楽しんでいけるように

サポートすることだと思っています。

健康でいるために重要な「心」と「体」の関係

健康という言葉を聞くと、皆さんはどういったことを想像するでしょうか?
スポーツを楽しんでいたり、趣味に打ち込んでいたり、主に体を動かす身体面の健康を思い浮かべることが多いかもしれません。
確かに健康でいるためには、体が健康であることは大事です。ただ、本当の健康とは何かを考えると、この体の健康に加えて、心の健康についても考えることが大切だと思います。
身体面の不調でストレスを感じると、心にも負担がかかり、

ふさぎ込んでしまうケースがあります。

逆に、なんだかモヤモヤするといった心の不調がストレスとなり、

体に負担がかかって体調不良になってしまうというケースもしばしばあります。

よく言われている「病は気から」という言葉は医学的にも証明されているようで、

気の持ちようで体調は良くも悪くもなる可能性があります。

なんとなく体の調子が悪いというのは、

主に悩みや心配等からくるストレスにより、

心の状態が不安定になって自律神経が不調となることが関係あるようです。

さらに、ストレスを抱えにくく楽観的な人は免疫細胞の数が

多くて活発であるのに対し、悲観的な人の免疫細胞の数は

楽観的な人よりも少なく、活動性も低いため感染症に

かかりやすいといった報告もされています。

このように、心と体の関係について様々な報告や証明がされていることからも、

本当に健康であるためには、

心身ともに健康であることが重要であるとお分かりいただけると思います。

心は目に見えないものなので、ご本人でさえ不調に気づきにくいものです。

いつも側にいる訪問看護師は、

この目に見えない心も常に気にかけるべきことだと考えています。

何か悩みや心配を抱えていて、それが頭から離れない状態が続くと

食欲がなくなってしまったり、眠れなくなってしまうといった状態が続き、

結果的に体調を崩してしまいかねません。

訪問看護ステーションおとのいはご利用者様のストレスを少しでも軽くして、

食生活や排泄など日常生活のケアや、リハビリテーションの他に、

不安定な精神や心理状態のケアや生活リズムの調整といった

精神的な看護サービスもケアに含まれます。

身体面だけでなく精神面のケアにも対応できることが、

ご利用者様に「毎日充実していて、おだやかに過ごせて幸せだ」と

感じていただき、毎日明るく健康に暮らしていただけることに

繋がると信じています。

季節の変わり目こそ気をつけたい体調管理

今年は例年に比べて酷暑の日が長く続きましたが、

その暑さも過ぎ去ってようやく秋本番となってきました。

台風が続々と襲来して落ち着きませんが、夜の寝苦しさもなくなり、

ホッとしている方も多いのではないでしょうか。

涼しくなってくると過ごしやすくはなりますが、

季節の変わり目の急な寒暖差による体調不良には気をつける必要があります。

非常に蒸し暑い季節から肌寒い季節に移り変わる等といった、

温度や湿度が大きく変化する季節の変わり目は、

その環境の変化に自律神経が敏感に反応してしまいます。

それによって体に負担がかかることで疲れがたまってしまい、

風邪やなんとなく体がだるい等の体調不良を起こしやすくなります。

この季節の変わり目が引き起こす体調不良は、

回復はもちろん予防を心掛けることが重要です。

職業柄もあって訪問看護師は常日頃、

ご利用者様の体調や精神面の様子を側でよく見ているので、

環境によるちょっとした変化に気づくことができます。

そのため、ご利用者様が体調を崩さないように、

豚肉や大豆等のビタミンB1、長ネギやニラ等のアリシン、

レモンやみかん等のクエン酸を含む食事を摂る食生活のアドバイスや、

体調を整えるためにウォーキングやストレッチ等といった運動の

サポートをする等、日々の生活習慣で体調不良予防が

できるように心掛けています。

また、もう一つ気をつけたいのは心の不調です。

健康というと、ついつい体だけを意識してしまいがちですが、

なんとなくだるい等の不調を感じると気が滅入ってしまい、

気持ちがふさぎ込むことでさらに体調不良になるといった

負のスパイラルが起こってしまうケースがあります。

「病は気から」という言葉があるように、

心の健康も体調管理には非常に重要です。

「天候の変化が急で体がついていかない」、

「なんとなく関節が痛い」といった体の面でのストレスに加えて、

なんとなく眠れない等で睡眠が十分にとれないことも、

心理的な不安となり、ストレスに繋がっていきます。

訪問看護師はこれらのストレスに対しても、

ご利用者様に寄り添ってケアしていきます。

日本は春、夏、秋、冬の四季を楽しめる恵まれた国でもあります。

それぞれの季節を気持ちよく楽しく過ごせるように、

私たち訪問看護ステーションおとのいは、

ご利用者様の体の健康だけでなく、

心の健康にも気を配っていきたいと思います。