最近本当に、人工知能やロボットに関する話題が多くなったように思います。
人工知能もロボットも最近になって登場したものではないのに、
これだけ注目度が高くなっている理由は他でもありません。
以前とは比べ物にならないほど進化しており、私たちがSF 映画などで
見ていた世界が現実になるかも知れないという域に達しているからです。
そうなると「人工知能、ロボットに奪われる職業」という研究も行われるわけで、
とりわけ単純作業や反復作業を伴うような職業は
どんどん機械化されるだろうと言われています。
では、訪問看護はどうでしょうか?
医療や看護、介護などの分野にロボットを活用する研究は広く行われています。
北欧諸国は福祉も進んでいるので、ロボットによる看護や
介護の研究もかなり進んでいるようです。
その現場からは、「看護業務のうち多くの部分はロボットに
置き換えることができる」という声も聞かれます。
これについてはそうなるだろうと思える部分と、
そうではないと思える部分の両方があります。
先ほども述べたように、機械やコンピューターは反復作業や単純作業には
高い適性を持っています。
正確かつスピーディに仕事をこなすことができるので、
看護業務の中でもそういった作業はテキパキとこなしてくれることでしょう。
しかし、訪問看護の場合は人間の臨機応変な判断力が
求められるシーンが実に多くあります。
ただでさえ人が相手の仕事だけにマニュアル通りにいかないことが
多々ありますし、やはり血の通った人間だからこそできるケアを
求める利用者様も多くおられます。
これは自分がサービスを受ける側になったつもりで考えてみても、
自然なことだと思います。
人工知能とロボットの進化は、これからもますます進んでいくでしょう。
そして人手不足が慢性化している看護や介護の世界で
それらが活躍することへの期待値も大きくなっていくことでしょう。
しかし、やはり利用者様の心に寄り添って優しさを発揮できるのは
未来になっても人間だけのような気がします。
鉄腕アトムのような人工知能を持つロボットが
開発されれば話は別だと思いますが、まだまだアトムはSF の中の
キャラクターであり、それが現実になるとしてもまだまだ先のことでしょう。