訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります③

「訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります①」や

「訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります②」で取り上げたように、

訪問看護師はご利用者様やそのご家族の方、担当医の方や理学方など、

多くの人とのコミュニケーションが必要とされるため

自分から動く積極性が求められるとともに、

様々な立場の人達と関わるからこその苦労もあります。

そういったコミュニケーションにおける苦労にはおいて、

他職種の方との関わり方が取り上げられやすいように感じますが、

実は同じ訪問看護ステーション内でも、

他の訪問看護師との関わり方に苦労するケースはあります。

それは何かというと、医療機関などに勤めた経験が長い方が

訪問看護師として転職してきた時に起こりやすいものです。

転職してきた方との関わり方が

必ずしも苦労するものであるわけではありませんが、

お互いの働き方が良く分かっている訪問看護師同士よりも

うまくコミュニケーションを取る必要があることは確かなので、

つぎに良く生じる体験談と合わせてご紹介していきます。

訪問看護は基本的に、ご利用者様のご自宅に一人で訪問して看護活動を行うため、

自分で判断して行動する必要がある場面が多々あります。

しかし、これは誰でも最初からできるわけではなく、

特に他の看護師と連携して看護をする病棟勤務経験が長い方は

戸惑うことも多いことから、新人のうちは先輩や周りが

しっかりとサポートします。

しかし、いつまでも誰かと一緒に訪問看護ができるわけではなく、

ある期間を過ぎれば1人で訪問看護をしなければなりません。

そうなると、自分で判断することや責任を負うことに

自信がない新人の方の中には逐一相談の連絡入れる方がおり、

そうなると訪問看護ステーションのスタッフが

その度に作業を中断して相談にのることや、

その新人の方のもとに駆け付ける必要性も発生してしまいます。

また、病棟勤務の長かった新人の方の中には、

その時と同じ感覚で業務を変わってほしいと

訪問看護ステーションに連絡してくる新人の方もいらっしゃいます。

新しい環境や働き方に慣れるのは大変だとは思いますが、

「何かあれば他の人に変わってもらえば良い」という感覚や、

「自分で判断することや責任を持つことに自信がない」といった考えを

持ったままでは、訪問看護師は務まりません。

訪問看護ステーションおとのいは新しく訪問看護師として働く方を

全力でサポートすることに努めていますが、

訪問看護師の方も「ご利用者様が頼りにしているのは自分である」という

自覚を持ち、ご利用者様が安心して療養できる

環境づくりに努めて欲しいと思います。

訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります②

訪問看護師という働き方をするうえで苦労することとして、

ご利用者様のご家族との関係がよく取り上げられます。

このことについては「訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります①」で

詳しくご説明しているので、ご覧いただくと参考になると思います。

今回お話するのは、担当医の方やリハビリスタッフの方との関係についてです。

担当医の方はそれぞれ性格が異なり、

ご利用者様やご家族の希望や意見によく耳を傾けて、

できる限りストレスを軽減して在宅での療養が

できるように配慮してくれる医師もいれば、

ご利用者様やご家族の意向よりも自身の考える治療方針を

優先する医師もいらっしゃいます。

訪問看護師の多くが、担当医の方とご利用者様や

そのご家族との間を取り持つのに苦労するのは、後者のタイプである場合です。

実際にあった体験談として、

その担当医の方はとても熱心な方で最新知識も豊富に持っている方でしたが、

口数が少なく、どちらかというと短気なタイプであったため、

必要最低限の治療しか行わないうえに、

言葉が足りないせいで十分に説明できているとは言いにくい状況でした。

そのため、ご利用者様はそのご家族は「適当に診察されている」と

不満を持っていたのですが、医師の方にお話を聞くと、

「不用意な治療はご利用者様を苦しめることにつながるし、

余計な医療費が発生する可能性がある」という考えを

持っていたことが分かりました。

この考えが看護師や訪問看護ステーションに伝わっていなかったため、

担当の訪問看護師はご使用者様とそのご家族、

そして担当医の方の間に挟まれて苦労したようです。

また、ご利用者様によってリハビリのために理学療法士の方などに

サポートをしていただいていることがありますが、

リハビリ中にご利用者様が腰を痛めてしまったなどの情報が

訪問看護師に伝わっていないことがあります。

そのせいでいつも通りにケアをしてしまい、

ご利用者様からのクレームにつながるケースがありました。

担当医の方と理学療法士の方のどちらにもいえることは、

コミュニケーションが十分にできていないことです。

これは訪問看護師の責任というよりも、

それぞれで対応していただきたいというところもありますが、

ご利用者様やそのご家族との接点が多く、

比較的フットワークが軽いと考えられる訪問看護師が

積極的に動いた方が解決しやすく、

訪問看護師自身も働きやすくなると考えられます。

もちろん、何か問題や働きにくいと思うことがあれば、

訪問看護ステーションおとのいはしっかり対応しますが、

訪問看護の中で知りたい情報や疑問に思うことなどがあれば、

訪問看護師の方から担当医の方や理学療法士の方と、

積極的にコミュニケーションを取る必要があることを覚えておいてください。

訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります①

訪問看護師という働き方は需要が増しているとともに、

医療機関に勤める場合のような夜勤がないといったことや、時間が選べるなど、

メリットが大きく取り上げられやすいように感じますが、

仕事である以上はメリットばかりではなく、デメリットも当然あります。

これはどんな仕事でもいえることであり、

これから訪問看護業界に飛び込んでみようという方を脅すわけでもありません。

ただ、訪問看護業界に飛び込んでみたは良いものの、

「こんなはずじゃなかった!」と思ってしまう方を

できる限り減らしたいことに加えて、

訪問看護をする中で苦労することも知っておいてもらうことで、

できる限り長く働いてもらいたいと思います。

以上のことから、これから訪問看護師として働く方や、

訪問看護業界を目指す方に向けて、

訪問看護師として働くうえでどのような苦労をすることがあるのかを

お話していきたいと思います。

訪問看護の苦労としてよく取り上げられるのは、

ご利用者様ご自身との接し方や信頼関係の構築だと思いますが、

訪問看護師が関わるのはご利用者様だけではありません。

実は、多くの訪問看護師が気を使っていることの1つに、

ご利用者様のご家族との関係があります。

ご家族の方達はご利用者様と常に一緒にいることから、

自分達家族がご利用者様のことを一番理解していると考える傾向があります。

そのため、訪問看護師や担当医の意見を

なかなか受け入れてもらえないというケースもあります。

訪問看護師は自己判断でご利用者様の看護を行っているわけではなく、

きちんと担当医の指示のもとに看護活動を行っていますが、

それでもご利用者様の中には「その処置は不要だ」と

判断して拒否をする方もいらっしゃいます。

もちろん、全てのご家族の方がこういったケースに当てはなるわけではなく、

担当医の指示内容に理解を示して頂けるケースの方が多くあります。

それでもたまに必要な看護活動に対して拒否をするご家族の方がいらっしゃると、

対応に困ってしまいますよね。

そういった場合は個人で解決しようとはせずに、

訪問看護ステーションや上司に相談し、力を貸してもらうことをおすすめします。

訪問看護ステーションおとのいでも、

ご利用者様との間で何らかのトラブルがあれば

迅速に対応するように努めています。

訪問看護師個人で解決しようとするよりも、

訪問看護ステーションと協力してご家族の方の理解を得られるように、

丁寧にご説明することで問題が解決できることは多くあります。

訪問看護における苦労を解決する鍵は「ホウレンソウ」

「訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります」というタイトルで、

担当医の方や理学療法士の方とのコミュニケーションや、

医療機関での勤務から転職してきた方との連携における

苦労についてお話しました。

どんな仕事にもいえることですが、

訪問看護師という働き方にもメリットもあればデメリットもあり、

長く訪問看護業界で活躍していただきたい思いから、

訪問看護の良いところばかりではなく苦労するところもご紹介したのであり、

決してネガティブなイメージを植え付けようというものではありません。

しかし、「訪問看護という働き方にはいくらか苦労もあります」という

タイトルの記事をお読みいただいた方の中には、

訪問看護師の仕事について「大変そうで、自分に務まるだろうか」と

不安に感じてしまった方もいらっしゃるかもしれません。

そのような方に申し上げたいのは、

訪問看護師はご利用者様にとってはなくてはならない存在であり、

何をおいても頼りにされる、とてもやりがいのある仕事であるということです。

また、ご利用者様やご家族と信頼関係を築くことや、

看護活動をするうえで関わることになる多くの職種の方との連携も

スムーズにできるようになれば、

やりがいだけでなく楽しみも見つけているようになると思います。

そうなるためには、困った状況になった時にどのように

解決していくかが非常に重要となります。

ご利用者様やそのご家族とのトラブルや、

担当医の方や理学療法士など他職種の方との連携がうまくいかない場合は、

「報告・連絡・相談」の3つがうまくできていないことが

原因であることがほとんどです。

そのため、「ホウレンソウ」さえうまくできていれば、

訪問看護師としての仕事はかなりやりやすくなるはずです。

具体的にどうすれば良いかというと、

例えばご利用者様に何か問題が発生した場合は、

訪問看護師だけの判断で済ますことができる程度のことなのか、

担当医など他職種の方に報告して相談すべきことなのかを

しっかりと考えましょう。

そして、何かあった時はもちろん、個人で判断して処置をした場合でも

「何が起こってどうやって処置したか」を連絡する方が良いでしょう。

また、大勢の方と関わっているとそれぞれの性格もあって、

たまにカチンとくる対応や発言をする方もいらっしゃると思いますが、

訪問看護師は人間対人間の仕事なので、物腰柔らかく相談する方がベターです。

ただ、接し方を工夫してもどうしても働きにくいと感じる時は、

訪問看護ステーションに相談してもらえれば働きやすくなるように

サポートするので、遠慮なく相談して頂きたいと思います。

訪問看護は他職種の方と良い関係を築く接し方が重要です③

訪問看護を利用されているご利用者様の中には、

デイサービスを利用されている方も多くいらっしゃいます。

デイサービスを利用することで入浴やリハビリなどのケアを

してもらえるだけでなく、同年代の方などとの交流や

ご家族が休む時間を確保することができるなどといったメリットが

得られることから、在宅看護を利用している方が社会との接点を持つとともに、

生活に潤いが得られることでも良いことだと思います。

訪問看護師がご利用者様のご自宅に伺うのは週に1度か2度がほとんどであり、

訪問のタイミングによってはご家族が不在であるために、

ヘルパーの方など他職種の方が書いた記録が看護活動において

頼りになる資料となります。

ヘルパーの方の場合はオムツ交換の際の排泄状況など、

身体のケアについて記録してくれており、

それだけでも訪問看護活動においては助かるものなのですが、

デイサービスの場合はそれに加えてレクリエーションでの表情など、

ご利用者様の心理状態に関わるようなことも

記録してくれるので非常に助かります。

また、内服薬や貼用薬などもご家族だけで確実に

投与できているか不安がある場合がありますが、

デイサービスを利用していれば確実に薬を

投与できているという安心感があります。

以上のことから、毎日ご利用者様のご自宅に

訪問できるわけではない訪問看護師にとって、

デイサービスの存在はとても安心感があり、ありがたいものです。

訪問看護師がデイサービスとの連携で困ったことがあるとすれば、

稀なケースではありますが、利用しているデイサービスでは

車いす用の体重測定を扱えるスタッフが限られていたために、

デイサービスに体重測定を依頼してもすぐには

応じてもらえなかったというようなことがあったようです。

デイサービスは施設の環境やスタッフの人数によって応じられるサービスが

微妙に異なるため、訪問看護師はご利用者様が

利用しているデイサービスのサービス内容を事前にチェックしておき、

どのような依頼なら応じてもらえるか把握しておく必要があるかもしれません。

「訪問看護は他職種の方と良い関係を築く接し方が重要です」という

タイトルの3つの記事で、ケアマネージャーの方や主治医である先生、

ヘルパーの方などとの接し方について触れましたが、

これらの職種の方以外にも、訪問看護師が連携する必要がある職種の方は

多岐に渡ります。

それぞれの職種で立場や知識の範囲などに違いがあるため、

意見の食い違いや連携の難しさが発生することもあるかもしれませんが、

訪問看護ステーションおとのいとしては、

お互いの立場をできる限り理解したうえで協力し合い、

良い関係を築いてご利用者様をサポートしていきたいと考えています。